シンポジウム
基調講演「オーダーメイド医療とバイオバンク」
| 少し細かい話になりましたが、では具体的に我々がどういう風に進めようとしているのかをお話します。先ほど言いましたように、適正なインフォームド・コンセント(用語解説>)をとるもとに、血清試料・DNA試料を収集するということは、絶対にきっちりしないといけないことです。また、個人情報を厳正に管理するということも、このプロジェクトを進めるためには不可欠です。 | |
| まず患者さんに対してどのようにインフォームド・コンセント(用語解説>)をとるかですが、我々はこのプロジェクトに対して、しっかりと理解して患者さんにちゃんと説明できるメディカルコーディネーターという方を養成するために、これまでにすでに2回講習会を行っており、もう一度来月に行う予定であります。これは講習会の風景でありますが、皆さん熱心に聞いて、このプロジェクトの内容を理解するとともに、どのような形で患者さんに説明していくかということを学んでいきます。特に配慮している点の1つはこのプロジェクトに参加するかどうかは、患者さんの自由意志であるということです。決して、強制するものではなくて、患者さんが、このプロジェクトの内容を十分理解されて自分はこのプロジェクトに協力しようと思われた方だけに参加していただきます。当然ながら、やっぱりどこか不安だから協力したくないという方には、協力を自由に断る権利があります。二つ目の重要な点は、断わったことによって不利益を受けないということを強調して説明していただくことです。それからもう一点、患者さん個人個人には、解析の結果をお知らせすることはないということを強調いたします。これは、個人情報の管理を厳正にするという観点でこのような形をとっております。患者さん自身には、同じ病気で苦しんでいう方、あるいは、将来同じ病気にかかるかもしれない我々の孫、子のためにドネーション(見返りなき提供)という形で協力していただきたいということです。何も我々は協力に対してお金を払うわけではありませんし、情報を還元して個人個人の患者さんに役立てるというわけではありません。当然ながら途中で気持ちが変わられることもありますので、自由に同意が撤回できるようなシステムにしています。 | |
| 講習会の現場をもう少しお知らせします。これは、実際に情報を入力するコンピューターを使う実習の場面です(左上写真)。これはロールプレイといいます(右下写真)。このような形で約4―5時間かけて、実際に、インフォームド・コンセント(用語解説>)をとる側ととられる側の実習をして、しっかりとどのような形でインフォームド・コンセント(用語解説>)とるかということを学んでいただきます。その段階で様々な疑問などが提示されますが、これは我々の方で、まとめてその問いに関してはこのように答えるのが正しい答え方ですということを、皆さんが情報を共有できるようにネットワーク作りを今行っているところです。 |